早野龍五さんという東京大学の物理学ご専門の先生のツイッターをここ何年かフォローしている。物理に関しては絶望的にセンスのない私なのだが、2011年の東日本大震災後に福島での原発事故に関連して、現地の内部被爆の状況や甲状腺の検査などについて、データに基づいた情報をメインにツイートしておられたことがきっかけだった。 その早野先生が9月初め、オーストラリアへ出張に出られた様子をツイートしておられた。福島へはもちろん、国内外のご出張に数多く精力的に出ておられるようにお見受けするが、海外出張の行先の多くは欧州のようで、ひょっとしたらオーストラリアへ行かれたのは初めてでいらしたのかもしれない。出席されたアデレードで開催された学会の会場からの「カンガルーの国へやってきた」など、“オーストラリア初心者さん”を感じさせるツイートを数日楽しませてもらった。 早野龍吾先生のツイートのスクリーンショット そんなオーストラリア発の早野先生のいくつかのツイートの中に、こんなツイートがあった。 早野龍吾先生のツイートのスクリーンショット 会場の食堂で出された日本の人たちにはお馴染みの“おてもと”である。意外なところで、意外なものに出くわした、 »
9月に入ってからも残暑が厳しく、台風がもたらす湿気のせいなのか、とにかく蒸し暑くて閉口する日々が続いた東京。やっとここに来て、風が秋っぽくなってきたようだが、正にこの時期が日本とオーストラリアの季節が交差する時期だ。日本は徐々に秋から冬へ。オーストラリアは春から夏へ。そしてこれからの季節がオーストラリアの人たちが一番浮き浮きしていて、自然がキラキラ輝いている時期のように私は思う。 月が変わってから、オーストラリア発のSNSには、春がやってきたことを喜んでいる投稿が沢山掲載されている。 メルボルン市のツイート ウーロンゴン市のツイート そして、こんなラジオ局ABCによるツイートも。 加えて、9月1日に多く見かけた投稿は「Happy Wattle Day!」というものだった。 これは以前「市民が政治家を育てる気概」 »
先月末、久しぶりにあの海洋環境保全団体の「シーシェパード」(SS)に関するニュースを目にした。説明するまでもないかもしれないが、10年程前から、日本の南氷洋での調査捕鯨に体当たりの抗議活動?妨害?を行ってきた団体で、近年では和歌山県の太地町にも乗り込んで、イルカ漁への抗議運動を行っている。 そのSSを、2011年、調査捕鯨を実施している日本鯨類研究所と共同船舶が、妨害行為差し止めのために米国の裁判所に訴えていたのだが、今回和解が成立したとのことだった。何でもSS側は「永久的に妨害行為」を行わないことに同意し、日本側は和解金を相手に支払うという形での和解だったらしい。 これで南氷洋上での船同士の一触即発な危険な状況は回避できるとホッとしたのだが、すぐにSSは、南氷洋での抗議活動はオーストラリアを拠点とする「SSオーストラリア」が実施している。 »
メルボルンの郊外にボックスヒル(Box Hill)という街がある。市内から東へ延びている109番のトラムの終着点であると同時に、電車の駅、そしてバスのターミナルがある。車社会のオーストラリアは公共の交通機関の整備がイマイチで車がないと苦労するのだが、ボックスヒルは車がなくても移動に関してほとんど困ることなく暮らせる街である。 夕暮れ時のボックスヒルのトラムの駅 そのボックスヒルのすぐ隣り、ボーウィン(Balwyn)に私が移り住んだのは、ちょうど6年前。メルボルンにあるディーキン大学へ就職するために引っ越したのだが、 »
「キャロラインたちはジョシュを“教育”することが出来るのかなぁ…。」7月19日に行われたターンブル新内閣の閣僚任命式の様子をネットニュースで見ていて、ふとそんなことを思った。 投票日から一週間以上経った7月10日にターンブル首相が勝利宣言を行ったものの、選挙戦が2ヶ月と長かったし、勝敗がなかなかはっきり決まらなかったこともあったからだろうか。何となく選挙疲れのような倦怠ムードがオーストラリアから流れて来ているように感じていたが、今回の新内閣発足でやっと停滞していたものが動き出した感がある。 7月19日に発足したターンブル新内閣。総督邸での認証式の後の集合写真。(The »